【相談例】
私は医師5年目になります。昨年、今の医局に入りました。しばらくは仕事と研究を両立しながら、平穏に過ごしていたのですが、今年の4月に外科から新しい10年目の医師が移動してきました。その医師が、非常に傲慢で、いわゆるジャイアンのように医局内で振舞います。とくに自分は医局内で女性1人なので眼の敵にされ、濡れ衣を着せられて怒られます。「馬鹿ったれ」「お前の診断能力は学生レベルだ」「お前なんか研修医以下だ」「お前いつからそんなにえらくなった」「お前の研究なんかくだらない」「お前は教授に利用されているだけだ」など、聞いていて気がめいるようなことをいい、学生や研修医の前で聞こえよがしに罵倒します。あまりにもひどいので、以前に医局長に相談し、注意して頂いたのですが、その反動で一段と攻撃がひどくなりました。私は少しずつ自信を喪失し、何をするにも手が震え、医療行為の際に正常な判断ができなくなっています。このような状況が半年ほど続いています。かなり限界です。
パワー・ハラスメント(パワハラ)は造語であり、和製英語です。パワー・ハラスメントという言葉を生み出した岡田康子氏(クオレ・シーキューブ代表)の著書にある、パワー・ハラスメントの定義は下記のとおりです。
<岡田康子氏による定義>
職権などのパワーを背景にして、本来の業務の範疇を超えて、継続的に人格と尊厳を侵害する言動を行い、就業者の働く関係を悪化させ、あるいは雇用不安を与えること。 「許すな!パワー・ハラスメント」 19 page
パワー・ハラスメントは、多くの場合、怒鳴ったり大声で責めたりなど、周りからみても明らかにやりすぎだというケースが多く、それを指摘するのは、それほど難しいことではありません。例えば、上司や先輩が、部下や新人に対して、繰り返し必要以上に大声で怒鳴ったり、厳しく叱責したりするケースなどです。
また、強い口調でなくとも、モラル・ハラスメントの言動にみられるような、相手を無視したり、傷つける行為も、権力を背景としている場合はパワー・ハラスメントとなります。